九代目のひとりごと

22.「綿に本気な人を集めて一度全員でサミットを開こうじゃないか!」

最近、あちこちで盛んに綿に関連したイベントが行われている。
嬉しいことにこういったイベントはどこも満員らしい。

おたふくわたも、綿やふとんの歴史についての講演会、先日ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルで昼食とおみやげが付いた手作りざふとん教室も一風変わったイベントだったがそれが受けたのかキャンセル待ちが出るくらい大成功だった。

その他にも糸紡ぎ教室、畑で綿を栽培するイベントなど色々なイベントが毎月どこかで必ず行われている。

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特に目立ってきたのが畑での綿花栽培体験イベントである。多くの方々が各地で綿を育てはじめている。現在日本での自給率は農林水産省のデータではゼロである。しかし江戸時代では日本中に綿畑があって松尾芭蕉があまりの美しさに感動し多くの歌を詠んでいるし昭和初期までは日本には綿畑が残っていた。

日本の気候で育てられた綿が日本人には一番いい。だから昔のように和綿を育てようという動きも出てきている。和綿の定義は難しいが色々な国の綿の種を土に入れてうまく育てればそれが和綿といっても・・・反則ではない。

だが日本で育てた綿といって各地のを集めるとそれぞれの種類が出てくる。当然それぞれがうちのが本物だと言い出すかもしれない。だから私は思った。これだけ各地で綿を育てている方がいるのならいっそうのこと皆で集まり大きい集会・・・「ジャパンコットンサミット」みたいなのを開いたらどうかな・・・と。

大変有り難いことだが私のHPはかなり多くの方々が見てくださっている。業界の方々も見てくださっているらしい。私のような小人には何も出来ないがもしこのコラムを読んでどなたか立ち上がってくだされば大変嬉しい。喜んで私も参加したい。

私が知っているだけで全国に10ヶ所ぐらいは綿畑があるのではないか。だが実際はもっとあるはずだ。日本中までとはいかなくても綿畑が多くなれば・・・涙が出るくらい嬉しい。

和綿を本気で考えているならば一度全員で話し合い、声明みたいなものを出したらどうか。
これは愛知綿、それは東京綿、千葉綿、あっちは姫路綿、博多綿・・・など昔の絣などのようにふとんの産地も出来てくれば素敵な気がする。

九代目 原田浩太郎

※このコラムは2005年6月に執筆されたものです

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