●ふとんの適正価格がいくらだと思いますか? ~第十八回 睡眠環境シンポジウム 国民生活センター 板倉ゆか子氏の講演から~
去る10月9日から11日までの3日間横浜国立大学が代表を務めている「日本睡眠環境学会」主催の「第十八回 睡眠環境シンポジウム 」が横浜国立大学教育文化ホールで行われました。睡眠の環境や寝具の性能評価などの研究発表やパネル討論会などが行われるのですが、その中で特に興味をひかれたのが国民生活センター※1・板倉ゆか子氏※2の「消費者の相談・苦情や商品テストからみたふとん類の問題点」という講演でした。 ところで皆さんはふとんについての苦情などありますか? またあなたはいくらぐらいの価格が寝具で妥当だと思いますか?板倉氏の講演の中でも出てきた話題や消費者の苦情でよく耳にするものをまとめてみました。(1) 訪問販売でのトラブル 有名メーカーの名を名乗り無料点検をするといって、羽毛ふとんや綿のセンターボールのような毛のかたまりを日に照らし「虫が死んでいる」などと嘘の点検内容を話し新しい高級ふとんを売りつける。しかし中身は安い羽毛や羽根、合繊が入っており粗悪のふとんであることが多い。(2) 一泊二日の「ふとん工場見学付温泉旅行」 これは老人会などの高齢者を狙った商売です。ふとん販売を事前に知らせず格安で老人会の旅行に参加し、ふとん工場の見学コースを加え更に旅館やホテルでもてなした後に「50万円のふとんを10万円で売ります!」「この羽毛ふとんは長生きします」「本日特別安くします」などと勧めて強引に売る手法です。(3) 羽毛ふとんの価格差はどこから来るのか 20万円と3万円の羽毛ふとんの価格差が分からない。といった価格帯の悩み。 店員にいくらポーランド産だとかハンガリー産だとか言われても実際はどこで差が出るのか分からないという相談が多いそうです。 ふとんの価格や機能について・・・ ある地方裁判所でふとんについての裁判があり、ふとんの適性価格としてその裁判所はシングルでセット(掛・敷)10万円、ダブルでセット15万円という判決を下したことがあります。また国民生活センターによると羽毛ふとんについては1992年に20万円のものと3万円のもので価格差ほど保温性の差はなくむしろ羽毛と側地の差であると発表されました。こうした事から羽毛ふとんなら大体掛ふとんで5万円から10万円以内のものでも十分良い品質のものがあるようです。また羊毛敷きパットなどは1万円から3万円ぐらいのものでも良いものが手に入ります。木綿ふとんは掛ふとん、敷きふとんそれぞれ2万円から3万円前後であればかなりいい綿を使ったそしていい側地のものが手に入ると思われます。 最近寝具・寝装ともにいろいろな素材や機能のものが出ていますが、消費者にとっては客観的なデータや情報がないために売り手側の情報を信じて購入するしかないのが現実です。メーカー側もハンガリー産やポーランド産の羽毛の差や遠赤外線や多種の素材の側地など比較研究をしてきているわけでもなく断片的な説明しか出来ないのです。皆さんはいくらぐらいのふとんを持っていますか。そしていくらぐらいが妥当だと思いますか。店員さんだけの情ではわからないことが沢山あります。お役に立つ情報があればどんどんお便りください。お待ちしております。 ※1 国民生活センター 昭和45年設立の特殊法人。生活に関するさまざまな情報を消費者へ提供したり消費者からの苦情や情報をまとめている団体。これらの情報は「たしかな目」「国民生活」という月刊誌や日本テレビ系列の「ご存知ですか」(毎週水曜日午前11時25分から)などでも消費者に届けている。 ※2 板倉ゆか子 京都大学薬学部卒業 厚生省や薬剤師を経て昭和54年に国民生活センターに入る。食品、化学品などを専門にし現在は商品テスト部に所属している。 ■次の記事へ
去る10月9日から11日までの3日間横浜国立大学が代表を務めている「日本睡眠環境学会」主催の「第十八回 睡眠環境シンポジウム 」が横浜国立大学教育文化ホールで行われました。睡眠の環境や寝具の性能評価などの研究発表やパネル討論会などが行われるのですが、その中で特に興味をひかれたのが国民生活センター※1・板倉ゆか子氏※2の「消費者の相談・苦情や商品テストからみたふとん類の問題点」という講演でした。 ところで皆さんはふとんについての苦情などありますか? またあなたはいくらぐらいの価格が寝具で妥当だと思いますか?板倉氏の講演の中でも出てきた話題や消費者の苦情でよく耳にするものをまとめてみました。(1) 訪問販売でのトラブル 有名メーカーの名を名乗り無料点検をするといって、羽毛ふとんや綿のセンターボールのような毛のかたまりを日に照らし「虫が死んでいる」などと嘘の点検内容を話し新しい高級ふとんを売りつける。しかし中身は安い羽毛や羽根、合繊が入っており粗悪のふとんであることが多い。(2) 一泊二日の「ふとん工場見学付温泉旅行」 これは老人会などの高齢者を狙った商売です。ふとん販売を事前に知らせず格安で老人会の旅行に参加し、ふとん工場の見学コースを加え更に旅館やホテルでもてなした後に「50万円のふとんを10万円で売ります!」「この羽毛ふとんは長生きします」「本日特別安くします」などと勧めて強引に売る手法です。(3) 羽毛ふとんの価格差はどこから来るのか 20万円と3万円の羽毛ふとんの価格差が分からない。といった価格帯の悩み。 店員にいくらポーランド産だとかハンガリー産だとか言われても実際はどこで差が出るのか分からないという相談が多いそうです。
※1 国民生活センター 昭和45年設立の特殊法人。生活に関するさまざまな情報を消費者へ提供したり消費者からの苦情や情報をまとめている団体。これらの情報は「たしかな目」「国民生活」という月刊誌や日本テレビ系列の「ご存知ですか」(毎週水曜日午前11時25分から)などでも消費者に届けている。
※2 板倉ゆか子 京都大学薬学部卒業 厚生省や薬剤師を経て昭和54年に国民生活センターに入る。食品、化学品などを専門にし現在は商品テスト部に所属している。
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